競争からおりる勇気

アドラー心理学『幸せになる勇気』の著者 岸見一郎さんの『note』に、こんな言葉がありまた。

「他者との競争によってしか得られない優越感は劣等感の裏返しです」

僕はボクシングの世界で、長年勝ち負けと向き合ってきた。勝たなければ価値がない、負ければ意味がない、そんな〝思い込み〟の中で必死にもがいてきました。

でも今は、指導者として「競争から降りることこそ、本当の自由かもしれない」と思います。

勝つことを目指すのは素晴らしい。でもその動機が、「他人より上に立ちたい」という優越感から来ているなら、それは劣等感の裏返しであって、勝っても安心できず、また次の勝利を求め続けます。そして、負ければ自分否定に陥る。それでは心が休まる暇もありません。

杉田ジムの選手や会員さんには、誰かに勝つためじゃなく、自分らしく生きるために、ボクシングを通じて自分らしさを育んでもらえたらと思います。

『どこもかしこも競争ばかり』岸見一郎

ジムのやぐらに緑色の小さいサンドバッグを取り付けました。
『軽いサンドバッグ、侮るなかれ!』